
この記事は保育士試験を受験した体験談を記載します。お金をかけずに独学で合格しました。これから独学で保育士試験を受験しようと思っている方はもちろん、通信・スクーリングをしながら奮闘されている方の参考にもなれば嬉しいです。
保育士試験の難易度

保育士試験には筆記試験・実技試験があります。筆記試験9科目のすべてに合格した後に、実技試験に進むことができます。合格ラインは筆記試験「9科目で全ての科目6割以上得点」し、実技試験「2科目ともに6割以上得点」する必要があります。
鬼門は筆記試験の「9科目、全てで6割以上の得点」です。ただし、1度で全て合格する必要はなく、3年以内に筆記試験・実技試験の科目すべてに合格することができれば、保育士資格を得ることができます。
筆記試験は範囲が広いのですが、基本は暗記モノなので「知っているか、知らないか」です。大学受験の数学のような難解さはありません。従って独学での学習・合格が可能です。
勉強のすすめ方

生後5~6ヶ月頃から娘の睡眠リズムが落ち着いたため、娘のお昼寝時間・就寝後に勉強を進めました。また、娘のお世話の関係で1度に全科目(2日間通しで午前・午後)を受験することが難しかったため、2度にわけて受験しました。なお、娘が1歳前後になると、体力がつき、お昼寝の回数が2回から1回に減るので、なかなか勉強時間を確保できませんでした。

最初は「保育原理」を叩き込む
「保育原理」は最重要科目です。全ての科目が保育原理に通じています。また、保育原理を押さえておくと各科目で1問は正答できる印象です。1問足りずに不合格になる人はかなり多いため、保育原理はしっかり押さえておきましょう。
1回目は独立系科目を押さえる
初回の受験は「保育原理」「保育の心理学」「子どもの食と栄養」「子どもの保健」「保育実習理論」の5科目を押さえることにしました。
保育原理は全てに通じる科目なので初回受験でしっかりと押さえる。
「心理学」「食と栄養」「保健」「保育実習理論」は各科目の繋がりが薄く、独立した科目です。また、得意・不得意が出やすい科目なので1度目の受験で押さえてました。万が一ダメった場合には2度目の受験でリカバリーできるように。
結果的に狙っていた5科目は全て合格しました。
2回目は社会福祉系科目を受験
2回目の受験で残り4科目、「社会福祉」「社会的養護」「教育原理」「子どもの家庭福祉」を受験しました。社会福祉系と呼ばれるものです。
これらの科目は「憲法・条約・法律」がベースとなっているため、勉強方法が似ています。さらに重複する項目があるので、バラバラに勉強するよりもまとめて勉強するのが効率的です。教育原理の「教育の歴史」「人物名」は保育原理・心理学と重複する部分があるので、少し勉強が楽になります。
なお、社会福祉系科目を落とす方が多く「社会福祉」「社会的養護・教育原理」は鬼門と呼ばれるようです。「社会福祉」は範囲の広さからだと思います。「社会的養護・教育原理」は「ニコイチ」と呼ばれ、「2科目ともに合格しなければならないセット科目」という特殊ルールがゆえに嫌われています。
私の場合、2回目の受験は勉強時間の確保に苦心し、受験2日前から夜(22:00~24:00)に勉強をすることとなりました。一夜漬けにもならない酷い状況で受験しましたが、全教科合格していました。良質なテキストを利用し、効率的に知識習得することが大切です。

1回の受験で全て合格することも可能
私は授乳等の関係で、2回受験する計画で進めましたが、1度で全教科合格している方も多いため、1度の受験で全て合格することは十分可能だと思います。むしろ1度で合格するつもりで勉強を進め、取りこぼした科目があれば2度目を受験する方法が王道だと思います。
3か月間勉強すれば十分合格できる難易度だと思います。

2回に分けて受験する場合、スケジュール確認を!
【2022年4月のスケジュール】
2022年から試験の開始時間・終了時間が変わっていますが、科目の順番の変更はありません。
1日目 |
①保育の心理学(11:00~12:00) |
②保育原理(13:00~14:00) |
③子ども家庭福祉(14:30~15:30) |
④社会福祉(16:00~17:00) |
2日目 |
①教育原理(10:00~10:30) |
②社会的養護(11:00~11:30) |
③子どもの保健(12:00~13:00) |
④子どもの食と栄養(14:00~15:00) |
⑤保育実習理論(15:30~16:30) |
黄色マーカーはnanaが1回目に受験・合格した科目です。連続して受験することができたので良かったです。
筆記試験の会場には自習室も確保されています。2回目以降の受験者の場合、不合格科目のみを受験する人が多く、空き時間が発生する配慮だと思います。もう絶対に受からない科目はスキップして勉強時間に充てる…という捨て技を取ることもできます。
私の利用した参考書等(筆記試験)

問題集はユーキャンの問題集を激押し
ユーキャンの問題集は良問揃いです。各科目のポイントを効率よく把握することができます。筆記9科目、それぞれ1度解けば試験の感覚が掴めます。
問題集は「練習問題・模試2回分」で構成。各科目、基本的なことを把握する「練習問題(15問前後?)」と「模試2回分(40問)」なので、量は多くありません。でもポイントはしっかり押さえています。解説も丁寧でわかりやすい点も非常に良いです。

私は社会福祉系の4科目は試験2日前にこの問題集を1周することで合格しました。ポイントを押さえて勉強することができたからに他なりません。(でも賭け要素が強いのでやっぱり3周することをオススメします)
テキストは福士教科書を利用!
テキストは実際に本屋さんで見比べてみるのが良いと思います。

私は「福祉教科書」を利用しました。定番です。
保育士試験は範囲が広いので、テキストに記載されていない内容からも出題されます。でも基本を押さえておけば6割以上は得点できます。テキストを読んでもしっくりこない部分は自分で調べることです。
無料で役立つアレコレ
Youtubeなどの無料コンテンツも活用しました。
見覚えのない単語を体に馴染ませるのにオススメ。やる気があまりでないとき、試験会場に向かう途中は「ほいくん」で悪あがきしました。悪あがきは大事です。
ほいくんの保育士チャンネル - YouTube
桜子先生はTwitter、Blogなどで情報発信されている頼りになる存在です。
桜子先生 - YouTube

資格取得にかかった費用

費用まとめ
- 筆記試験のテキスト代(約¥7,000)
- 実技試験の楽譜(¥385)
- 実技試験の台本(¥500)
- 実技試験の指南本(¥1540)
- ピアノのレンタルルーム(¥2,000?)
受験料以外で¥11,500かかりました。受験料は1回あたり12,950円です。私は2回受験しているため、トータルは¥37,400かかりました。
実技試験は試験1週間前から慌てて準備したので、楽譜・台本をネットで購入。さらに指南書も購入。また実技試験で選択した「音楽」ですが、楽器が家になかったのでピアノのレンタルルームを利用しました。実技は直前でバタついたので余計な出費がかかりました。

つまり、1回の受験で合格した場合¥20,000で取得できる資格です。
保育士資格は専門学校、保育士試験を受験する方法で取得できます。保育士試験を受験する場合には、予備校・通信を利用して勉強する方法、独学で勉強する方法があります。独学の場合は¥2,0000~で取得することができます。費用面でかなりお得です。

後述
主に筆記試験を中心に勉強方法・使用したテキスト・活用できる無料コンテンツ、そして費用を紹介しました。
保育士試験は育休中でも独学での資格取得が可能です。むしろ、育休中は自分のペースで進めることになりますので、独学はオススメです。